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Research Briefing
30 4月 2026

貿易トラッカー : 成長鈍化の見通し

2026-2027年は年率2.5%にとどまる見通し ― 緩やかなデグローバリゼーションの進行

2025年の世界貿易成長率は約5%と驚異的な堅調さを見せましたが、現在は減速局面に入りつつあります 。今後の物品貿易の成長率は、2026年・2027年ともに年平均2.5%程度まで鈍化し、世界GDPの成長ペースを下回る「緩やかなデグローバリゼーション」のシナリオに沿った展開が予想されます 。本リサーチ・ブリーフィングでは、AIブームや関税引き下げといったプラス要因と、保護主義の台頭やエネルギー価格ショックといったマイナス要因が入り混じる、現在の世界貿易の複雑な構図を分析します 。

  • 貿易成長率の調整:2025年の4.9%という高い伸びから、2026年以降は成長のペースが半分程度に落ち着くと推定されます 。これには、米国の関税導入を見越した事前の駆け込み需要が落ち着いたことによるベース効果も含まれると推測されます 。
  • 輸入項目の二極化: 米国の輸入統計を詳細に見ると、AIブームに関連する資本財(コンピュータや半導体など)が全体を下支えしている一方で、食品、消費財、自動車などの多くのカテゴリーではトレンドを10%〜25%下回る傾向が見受けられます 。
  • アジア市場の成長性と台湾の動向: 世界貿易の成長の約7割をアジア諸国が占める見通しです 。特にAI関連需要の恩恵を受ける台湾、マレーシア、韓国の成長が寄与しており、2026年の台湾のGDP水準は、2025年半ばの予測を11%上回ると推計されています 。
  • エネルギーショックの影響: 最近の原油・ガス価格の急騰は、世界貿易における主要な下押し要因として注視する必要があります 。今回のショックは、世界貿易を0.6%〜0.9%程度抑制する可能性があると試算されています
  • 保護主義と関税の動向: 米国最高裁の裁定に伴い一部の関税率が低下した点はプラスの要素ですが、依然として米国の関税は歴史的に見て高い水準にあります 。また、欧州等での保護主義的な動きも、中長期的な貿易成長の制約となる恐れがあります 。


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