APAC:AI需要で半導体輸出拡大
AI向け需要がアジアの半導体輸出を牽引
Oxford Economicsの独自指標である「アジア半導体輸出指数(CEI)」は、主要なアジア経済圏における集積回路(IC)の月次輸出データを金額と数量の両面で集計したものです。世界の半導体サイクルの転換点を早期に把握するための先行指標として活用いただけます。
2026年3月時点
28.3% ↑
CEI数量指数伸び率
80.7% ↑
CEI金額指数伸び率
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主なポイント
当社独自のAsia Chip Export Index(CEI)は2026年3月に大幅な伸びを示し、金額ベースで前年比80.7%増、数量ベースで同28.3%増となりました。この動向は、中東情勢を巡る不確実性やエネルギー供給への懸念、金融環境の引き締まりといった外部要因がある中でも、アジアの輸出が底堅く推移していることを示しています。
- アジアの半導体輸出では、金額ベースと数量ベースの伸び率の差が過去最大水準に拡大しています。この乖離は、先端半導体への需要の高まりや、堅調な受注環境を反映していると考えられます。
- 過去20年間、アジアのテクノロジーサイクルはスマートフォンやパソコン、ゲーム機などの消費者向け電子機器の買い替え需要に大きく左右されてきました。一方、2024年後半から始まった今回のサイクルでは、AI関連の計算需要が重要な役割を果たしているとみられます。その結果、家計所得や裁量消費との連動性は低下し、クラウド投資や企業によるAI導入動向との結び付きが強まっています。
- 世界経済を取り巻く不確実性は依然として高いものの、この変化はアジアの輸出にとって追い風となる可能性があります。当社では、主要テクノロジー企業の投資計画などを踏まえ、AI関連需要が年内も堅調に推移し、アジアの輸出成長を下支えすると見込んでいます。
Asia Chip Export Indexの算出方法
アジアは世界の半導体サプライチェーンにおいて重要な役割を担っています。世界の半導体生産能力や主要材料供給の多くがアジアに集中しており、AI向け先端半導体の製造においても中心的な位置を占めています。
Asia Chip Export Indexは、台湾、韓国、中国本土、日本、シンガポールの集積回路(IC)輸出データを集計して作成しています。これらの国・地域はAI関連サプライチェーンの上流工程に位置しており、その輸出動向はアジアの電子機器輸出の先行指標となる可能性があります。
また、各国・地域の輸出統計は世界半導体市場統計(WSTS)などの業界統計よりも早く公表されるため、半導体市場やアジア貿易の動向を把握する上で有用な情報を提供します。
注:各国・地域はサプライチェーン内で複数の工程を担っているため、本図はそれぞれの主な特徴を概念的に示したものです。